私たちの住む日本は地震がとても多い国です。
数年さかのぼるだけでも北海道、熊本、そして東日本大震災と震度6、震度7の地震に見舞われています。
更に30年以内には南海トラフ大地震も確実に発生するという予測もほぼ確実に起こる未来として予想されています。
ここでどうしようどうしようと手をこまねいていても地震はいつかは起こるので日頃からしっかりと対策をとることが大事です。
大きな揺れが起きたときに私たちの命を脅かすのは、部屋の中にある重量のある家具類です。震度5以上の揺れで家具が倒れ、就寝中にそのまま倒れてきた家具がもとで圧死してしまうケースも多いそうです。
こうした被害を少しでも軽減するために、家具を金具で固定するなども方法がとられていますが中でも手軽に効果を発揮する方法をご紹介しましょう。
大きな揺れで家具が倒れないようにするには家具を固定してしまうのが一番確実です。
しかし賃貸住宅だと壁に穴をあけてビス止めはできませんよね。他にも様々な理由で金具で固定してしまうのは難しい場合があります。
壁に穴をあけることなく家具を固定する方法として、他には転倒防止のつっぱりや耐震マット、耐震のジェルシートなどがあげられます。実際にこれらはホームセンターでも防災対策としてまとめて売られていますが、実は東京都や名古屋市などの調査によるとつっぱり棒や耐震マットの単独使用では十分な耐震効果が得られないという衝撃の結果が出ています。
地震の揺れは縦揺れと横揺れがあります。
大きな地震で激しく縦、横に揺られるとどういうことが起こるか。地震で激しく縦、横に揺れるとしっかりと固定していたはずの転倒防止のつっぱり棒もぐらぐらと揺れて横滑りして外れてしまったり斜めにずれたりしてしまいます。一度こうなってしまえば本震のあとにつづく余震の揺れに耐えられず家具が倒れてきてしまう可能性があるのです。
もちろん転倒防止のつっぱり棒にも滑り止めはついてはいるのですが、震度7クラス、またそれ以上の地震でも確実に滑らないなんてことはありません。
そこで、耐震グッズを組み合わせて、たったひと工夫で耐震性能をアップする工夫をお教えします。
耐震ジェルマットとは、固形と液体の性能を併せ持つ特殊な粘着性のある素材でできているマットのことで振動を吸収する特性があり震度7クラスの地震にも一定の効果を発揮します。
ジェル状で滑らないだけではなく、液体の衝撃や揺れを吸収する特性を生かして揺れの衝撃を受け流し、強い揺れでもつっぱり棒だけで支えたときと比べて格段に動きがすくなくなります。
本来はその粘着性からテレビや電子機器の下に敷いて揺れによる落下を防いだり、家具が揺れで起き上がるのを防ぐ効果があります。
この耐震ジェルマットを転倒防止のつっぱり棒と並行して使うことで、大きな地震の縦揺れ、横揺れにずれることなく家具を固定することができるのです。
使い方は転倒防止のつっぱり棒の壁や家具に接する部分に耐震のジェルマットを張り付けてあとは付属の説明書通りに壁際、両側に設置するだけです。
壁や家具に接する面の一回り大きな大きさのものをかませるのが均等に力がかかって本当はいいのでしょうが両端と真ん中の三点固定で十分バランスが取れます。
お手持ちの転倒防止つっぱり棒の上下にジェルシートを追加で噛ませるだけでその耐震効果ははねあがるので真剣に大きな地震にそなえるのなら備えて損はありません。
注意点として耐震マットに埃やごみがつくとその粘着性が落ちてしまうのでつけっぱなしで安心しないで水で洗って粘着力を戻してあげることが大事です。(水洗いに対応していないタイプもあります。要注意)
また埃をとるためにはがす際に家具や天井の表面が一緒にはがれてしまうことがあります。
剥がすときは一気に剥がさずに、薄いカード上のものを端からゆっくりと差し込んで少しずつ剥がしていくようにしましょう。