耐震本棚の徹底比較

ぱっと見は同じ耐震本棚、その違いを解説。

東日本大震災、熊本地震と大きな地震被害が続いたため、歴史的に見て近い将来また起きても不思議ではありません。
再び大きな地震に見舞われるのではないかと懸念する人は、現在も意外に多いです。
震度7クラスの大地震ともなると、直接被災地のようにならずとも、間接的に本棚や食器棚をはじめとした大型家具や電化製品の転倒があったことから、耐震グッズや耐震家具への関心はある程度高まっています。
しかし、耐震家具に対する正確な知識はやはりまだ乏しく、販売店で耐震家具と説明されればうのみにして購入を決めてしまうのが現状です。
ぱっと見には同じ耐震仕様に見える本棚でも、その内容には違いがあり、耐震がほぼ見せかけだけで機能しないのものから本当に耐震機能を備えているものまでその違いを解説致します。

おすすめNo.1の耐震本棚!

■ポイント

◎ 突っ張り棒と天板:突っ張り棒と天板がネジで固定されている
◎ 突っ張り機能:スプリングでテンションがかかる
◎ 本体側面の板:一枚板
◎ 板の厚み:2cm以上
◎ 耐震実験済み

耐震本棚として1番のお勧め品は、“突っ張り耐震”本棚です。
“突っ張り耐震”は、有限会社山五が商標登録をしている、本棚に耐震性を持たせるために、本棚・突っ張り棒・天板がセットになっている商品です。
その特徴は、以下の本棚全体に耐震性を持たせる製品開発です。

  1. 突っ張り棒と本棚・天板がネジやダブルナットで強固に固定され外れにくい。
  2. 突っ張り棒にスプリングが仕込んであるため、地震の振動を受けた際にテンション(伸縮)がかかり、揺れを受けて流す突っ張り耐震機能で、本棚の転倒を押さえる力が優れている。
  3. 本体側面の主軸となる板は1枚板が使われており、振動を受けてもたわみにくく割れたり折れたりせず丈夫。
  4. 本棚に使用されている板の厚みは2.1cmと通常の1.5cmより厚く、丈夫で割れにくい。
  5. 大震災クラスの震度6強~7の耐震実験をして製品開発を行っている。

No.2 最も重要な突っ張り機能が弱い!

■ポイント

× 突っ張り棒と天板:突っ張り棒と天板は固定されていない
× 突っ張り機能:スプリングなし
◎ 本体側面の板:一枚板
◎ 板の厚み:2cm
◎ 耐震実験済み

天井を突っ張って耐震する本棚やラックとして販売されているものには、本棚転倒防止の機能として最も重要な機能である突っ張り耐震の機能が弱い物が見うけられます。
例えば、突っ張り棒と本棚、天板はネジやナットで固定されておらず、大きい振動を受けた際は簡単に外れてしまう可能性のあるものです。
突っ張り機能の特色であるスプリングについても、装着がないか、固定されていなければ形のみでその機能を果たさないため、耐震をうたうには少々問題です。
これらの製品のなかには、本棚側板に1枚板を使用し、板の厚みも強度の高い2cmあり、起震車を使用した実験でマグネチュード7.9をクリアしているものもあります。
重要なポイントは、マグネチュード7.9という数字に惑わされがちですが、実は震度5弱相当であり、東日本大震災はマグネチュード9(震度6強~7)、首都圏は、震度5弱から6強であったということです。
震源地に近ければ不安、離れていればなんとかギリギリ大丈夫なくらいの耐震性です。

No.3 安いが貧弱!

■ポイント

◎ 突っ張り棒と天板:突っ張り棒と天板がネジで固定されている
◎ 突っ張り機能:スプリングでテンションがかかる
× 本体側面の板:継ぎ板
× 板の厚み:1.5cm
× 耐震実験なし

安価でシンプル、スタイリッシュでお洒落、いかにも若い人たちが好みそうな耐震本棚には、明らかに本棚の強度が弱いものがあります。
突っ張り棒と本棚・天板をしっかりネジやダブルナットで固定し、突っ張り棒の要であるスプリング機能も備えているにもかかわらず、本棚の主軸である側板には連結式の継ぎ目のある板を使用していたり、板の厚みそのものに耐震性が弱い1.5cmの板を使用している本棚です。
せっかくの本棚の転倒を突っ張り機能で食い止めることができても、大きな揺れを受けた本棚本体の木材がたわんで割れやすく、継ぎ目から折れて本棚の崩壊をまねいてしまう造りです。
もちろんこうした製品は、耐震実験を行っておらず、耐震に不備があるのは間違いがりません。

No.4 これは見せかけだけ!

■ポイント

× 突っ張り棒と天板:突っ張り棒と天板は固定されていない
× 突っ張り機能:スプリングなし
× 本体側面の板:継ぎ板
◎ 板の厚み:2cm
× 耐震実験なし

耐震本棚として販売されているものの中には、見せかけだけの突っ張り耐震をまねた製品もあるため、購入の際には注意が必要です。
まず、突っ張り棒と本棚・天板がネジやナットで固定されておらずスプリング機能もなければ、地震の振動で簡単に天板が外れてしまい天井に突っ張り棒が突き刺さることが起きてしまいます。
そして本棚が受けた振動を受けて支えることもできず、転倒につながります。
本棚本体に使用される側板が連結式の場合は、大きな揺れを受けると継ぎ目から折れてしまい、いくら使用している板の厚みを2cmにして強度があると言っても本棚の崩壊は免れません。
こうした本棚は、耐震実験を行わずに製品化された物のため、大きな地震の際には突っ張り棒は役に立たず、側板が折れて倒壊しながら転倒するという最悪の事態をまねきかねません。

スポンサーリンク
広告(大)
広告(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
広告(大)
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。