地震でも倒れない本棚

天井突っ張り式の耐震本棚

「突っ張り耐震本棚」は、天井突っ張り式の耐震用具が備品として付いて販売されている、耐震用に特化して製品開発された理想形の本棚です。
大震災時と同じ震度6強~7の耐震実験を経て製品化された商品であり、“突っ張り耐震”は有限会社山五の商標登録商品です。

先の東日本大震災や熊本地震の影響で、こうした家庭用の大型家具の中にはあらかじめ突っ張り棒がセットされたデザインも販売されるようになってきました。
地震直後には、今家に既にある家具の耐震を高めるために、点で固定する突っ張り棒や面で固定する突っ張り棒+天板付きタイプが取りざたされていましたが、月日も流れ最近では引っ越しや買い替えの機会にも増えたことから、初めから突っ張り棒がついたデザイン家具も登場するようになってきました。
特に大きいサイズになりがちな本棚は、チェスト代わりも兼ねて子供部屋や一人暮らしなど狭い部屋や空間に置く場合も多く、大きな地震が起きた際のその耐震性が問われるようになってきています。

突っ張り棒の先が、上に押し上げている板とネジで固定されていること。

棒と板が固定されていないと、揺れで外れて、板は落下し、棒は天井を突き破ることになる。

「突っ張り耐震本棚」とよく似た、はじめから本棚に突っ張り棒と天板をつけた商品も販売されています。
よく見てみると、突っ張り耐震本来の耐震性がない見せかけだけの突っ張り棒と天板付きの本棚であり、本棚の主軸板も一枚板ではなく連結式の継ぎ目のある板が使用された物が市場に出回っています。
その様な商品は、天井と本棚を支えているはずの突っ張り棒に深いネジやナット、スプリングは使われておらず、突っ張り棒の上にただ天板が乗っかっているだけの仕様です。
“突っ張り耐震”の構造に詳しくない人には、ゴツゴツした金具が見えない分スタイリッシュですっきりとして好感度が高く、十分耐震性のある本棚に見えてしまうからやっかいです。
その状態では、地震の揺れで板が簡単にズレて落下してしまい、突っ張り棒が天井を突き破ることになっていしまいます。

最も重要な突っ張り機能は、スプリング(バネ)でテンションがかかること。

スプリングの入っていない突っ張り本棚は意味がない。

“突っ張り耐震”で最も重要な機能は、スブリング(バネ)によってテンション(張力)がかかることです。
「突っ張り耐震本棚」の突っ張り棒は、本棚の外板に深くダブルナットで固定されており、なおかつスプリンがついており天井方向に伸びる力を持っています。
これによって、大きな揺れを受けても突っ張り棒の天板は外れずに天井に密着して揺れを受け流すように作られています。
こうした機能を持つスプリングが入ってない突っ張り棒付き本棚は、その耐震性が期待できず意味がありません。
突っ張り耐震本棚に似た商品を目にして購入を検討する際は、まず突っ張り棒の根元にスプリングや強力固定のナット止めがされているかどうかをご確認することをお勧めいたします。

本棚側面の板が、一枚板であることが重要。

継ぎ板になっていると強度が弱い。また、板の厚みが2cm以上ないと、割れる危険がある。安物に注意する。

「突っ張り耐震本棚」で使用されている板は、耐震度の高い幅2.1㎝の1枚板を使用しています。
主軸板の2.1cmの厚さは、地震の揺れを受けた際にたわみにくく割れにくい厚さであり、1枚板も同じく板の継ぎ目から折れて破損するリスクが非常に少なくなります。
安価な本棚は、主軸板の厚さが1.5mmと薄い物が多いうえ、主軸板である外板も継ぎ目のある連結式の強度が劣る板が使用されているため、大きな震災時には本棚が転倒するだけでなく割れたり折れたりと想像を超えた破損が起きかねません。
大きな本棚の転倒だけでも危険なうえに本棚本体の破損まで生じていると、事故の際にはダメージが大きく、仮に無事に済んでも撤去には危険が伴い手に負えないほどの困難が予測されます。

本棚の耐震実験を行って開発されたかどうか確認する。

「突っ張り耐震本棚」は、開発・製品化されるまでに、実際の大型震災時と同じ震度6強~7での耐震実験を行っています。
こうした実験結果をもとに、厚みのある板の幅やダブルナット、スプリング仕様、太く長い本体ビスや落下防止バーなどの金具パーツ類と詳細が安全設計です。
耐震家具を新機購入するために選んでいる場合には、多少面倒に思っても、説明が不足していてわかり難かったりすればもちろん、仮に見た目で耐震だと納得しても、念のため耐震実験をして製品化された商品かどうかを確認したほうが後々手間いらずで安心できます。
いくら安価な方が良いとは言っても、現状では突っ張り耐震設計と見せかけ耐震の本棚に大きな価格の違いはなく、事前の確認だけで安心できる良い品を手に入れることができるのなら、耐震実験で開発された製品の方がお勧めです。

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