ガス中毒、食中毒、薬物中毒の応急手当

普段の生活でも、ちょっとした不注意や取り扱いの間違いによる、ガス中毒や薬物中毒は起きています。
また、気温の高い低い、過度な湿度や乾燥による食中毒や細菌感染、ウィルスの流行も注意を払っているにもかかわらず、毎年のように繰り返し発生しています。
平常時でも起きるくらいのことですから、ひとたび地震などの災害が発生すれば、被災地ではなすすべもありません。

多くの家屋では、電気器具の転倒や破壊によるガス中毒の危険もはらんでいます。
地震災害が起きた季節によっては、気温や湿度で食中毒が起きやすく、倒壊や破壊による粉塵で、普段では考えられないような細菌感染にかかりやすい状態になっています。
日常・非常時いずれも中毒が発生した際には、一刻も早い医師の診断と手当てが必要ですが、到着までの間に行う応急手当てが必須となります。

ガスの中毒には、2通りのケースが考えられます。

1.都市ガス等のガス漏れや、石油ストーブの不完全燃焼による一酸化炭素中毒、車の排ガスの吸引によるもの。
ガスが室内に充満し頭痛や吐き気、呼吸困難や意識障害が起きます。
応急処置は、窓やドアなどすべて開け放ち、ガス漏れの原因(元栓・ストーブ、車の場合はエンジン)を断ちます。
患者を外へ運び出し、衣服を緩め横向きに寝かします。
意識がない場合は、心肺蘇生法を行います。

2.塩素によるガス中毒
酸性の洗浄液と塩素系の洗浄液を混ぜて使うと、塩素ガスを発生することがパッケージで警告されていますが、そのケースにあたります。
浴室やトイレなどのしめ切った場所でおこるため、使用中に息苦しさや頭痛や吐き気の症状を感じたら、直ちに外気に触れる場所に出て、うがいをして目を洗います。

食中毒の原因には、ボツリヌス菌などの細菌性のものやノロなどのウイルス、毒キノコ・フグ等の自然毒、化学性の食中毒がありますが、その多くは細菌性食中毒です。

食中毒の主な症状は、吐き気・嘔吐・腹痛・下痢です。
重症の場合は、血便や高熱、意識障害、ショック症状が現れます。

応急手当として、ぬるま湯や薄い食塩水を大量に飲ませ、喉の奥に指を入れて吐かせます。
下痢の症状があっても下痢止めは使わず体外へ排出させます。
症状が激しい場合は命の危険があり、原因となる食品を食べてから10時間以上が過ぎている場合は吸収が進んでいるため、一刻も早く医師の手当を受ける必要があります。
その際は、食べたものがあれば持って行くようにします。
食中毒を起こした人の吐しゃ物や便から他の人に二次感染が起きる場合があるため、洗面所・トイレ・ドアノブなど広範囲の消毒が必要となる時があります。

医薬品、シンナー、農薬、殺虫剤など誤飲、誤食、吸入や皮膚についたなどでも、中毒症状が現れます。
軽度であれば、中毒した薬物にもよりますが、倦怠感、くしゃみ、鼻水、頭痛、胸部圧迫感、嘔吐、流涎、下痢など。
中度は、縮瞳、歩行困難、言語障害、徐脈、興奮、手足の振せん、めまい、筋れん縮。
重度であれば命に危険な、全身けいれん、血圧上昇、失禁、呼吸困難、肺水腫、肺浮腫など、通常の中毒症状では見られない強い症状がみられます。

いずれの場合であっても、早急な医師の診断が必要なため、到着するまでに応急処置が必要です。
誤飲、誤食であれば、ぬるま湯や薄い食塩水を大量に飲ませ、喉の奥に指を入れて吐かせます。

皮膚についた場合は、汚染した衣類を脱がせて、石鹸水で洗浄し、大量の水で洗い流します。
皮膚炎が起きている場合は、軽症の場合はオリーブ油を塗ります。

吸入した場合は、新鮮あく宇井のある場所に移動し、安静にし、場合によっては人工呼吸をします。
目に入った場合は多量のきれいな水で15分缶洗浄します。

日常的に、ガス中毒、食中毒、薬物中毒のいずれかの危険に接したことのある人は、多いはずです。
ただし症状が軽く、応急手当が必要でなかったや、体の不調を抱えたまま医師の診断を受けずに見過ごしてしまった等です。

自分も、階段の大掃除の際に吸引したニスの剥離による、(今から思えば)薬物中毒の経験があります。
軽症にあたるものですが、軽症なんて言えるほどのでないくらいの気分の悪さで、1週間近くに及ぶ高熱や下痢の症状で大変でした。
原因が分からなくて掃除業者が入るまでの数年間、休暇が来るとなぜ具合が悪くなるのだろうと思って悩んでいました。
そのほか古いビルの細菌感染など…。

些細なことでも酷い体の不調、知識や応急手当のあるなしで大いに経過が変わってきます。
調べないとずっと知らないでいることも多いため、児童教育に取り入れてはどうかと思う時が大いにあります。

スポンサーリンク
広告(大)
広告(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
広告(大)
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。