意識障害になった際の応急手当

頭に強い衝撃があると意識障害の状態になってしまうことがあります。意識障害という言葉は意識に関して何らかのダメージが発生している状態の総称であり、実際には意識混濁や昏睡、半昏睡などが存在します。これらのいずれの状態になっているかによって行うべき応急手当が変わる可能性があります。そのため、まずは状態を見極めることが大切です。呼びかけた際に全く反応がない状態を昏睡と呼びます。刺激に反応があるものの、返事をすることが出来ない状態を半昏睡と言います。返事自体はあるものの、意識がはっきりとしていない状態を意識混濁と呼んでいます。昏睡に近いほど症状は重く、応急手当を行って早めに医師の診察を受ける必要があります。

意識混濁になっている時には返事をしてもらうことが可能なので、その方にとって楽な姿勢を探していきます。基本的には仰向けに寝かせて衣服やベルトを緩めることになります。ただし、意識混濁の理由によってはそうすることで逆に苦しくなってしまうこともあります。そのため、反応を見ながら柔軟に対応していきましょう。とはいえ、意識障害が発生している時に受け答えをしてもらうことは負担になることもあります。それゆえに必要最低限のことを応えてもらう形にして、心身の負担を減らすことを優先していきます。意識障害の状態においてはAEDを使用することも考えられますが、意識混濁のように反応がある場合なら基本的に使用する必要はありません。

半昏睡の場合も仰向けに寝かせて衣服やベルトを緩めて楽な状態を作り出します。半昏睡の場合は意識混濁の時とは異なり、まともに返事をすることが出来ないので反応を見ながら対応していくことが少し難しくなります。完全に反応が無くなっている場合はAEDの使用も必要となってきます。怪我をした方の胸と腹部の動きを確認します。呼吸をしていればこの辺りの部分が上下するはずなので、短い時間で集中的に観察していきます。呼吸がそれほど乱れていないのであれば起動の確保や毛布での温かさの確保を行います。普段通りの呼吸が無ければ心肺蘇生を開始します。もし、半昏睡に陥った原因が分かっている場合はその旨を駆けつけた医療従事者に伝えておきましょう。

昏睡の場合でも応急手当について大きく変わることはありません。しかし、昏睡というと反応が全くと言って良いほどない状態なのでそのような状況に遭遇するとかなり戸惑ってしまう可能性もあります。とはいえ、糖尿病の方がインスリンを誤って打ちすぎてしまった場合など、昏睡状態になってしまうケースは存在します。昏睡状態であってもしかるべき処置を行い、早い段階で医療従事者に診断してもらえば問題なく回復する可能性が高いです。それゆえになるべく落ち着いて対応を行うことが大切となります。昏睡状態になっている方を見かけた場合はまず119番通報を行い、救急車が来るまでの間にAEDなどを使用します。安全な場所に運ぶことも忘れてはいけません。

人生において意識障害の発生している方を見かけることはそう多くありません、人によっては一生涯無いという場合もあるでしょう。そのため、意識障害の発生した状態を見るとほとんどの方は慌ててしまいます。しかし、応急手当次第でその後の病状が大きく変わることもあるので、その場の方が何をするかが非常に重要となります。難しいことは出来なくても協力して楽な姿勢にしてあげたり、速やかに119番通報したりすることは可能だと思われます。昏睡状態になっている方を移動させるのは容易ではないので、厳しければ周囲の協力をあおぐことも大切です。意識障害の発生した方の様子を医師の方に伝えることでその後の治療が円滑になる可能性もあります。

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