乳幼児が何かを誤飲した際の応急手当

赤ちゃんや小さな子どもは何でも口に入れますよね。その為に口に入れてはいけないようなものまで入れることもあります。
もしも異物を誤飲、誤嚥した時にまず確かめておかないといけないことがあります。それは
①いつ
②何を
③どのくらいの量(どのくらいのサイズのもの)を飲んでしまったのか
④いまこどもや赤ちゃんがどんな状態なのか
という4つです。今すぐにでも吐かせた方がいいのか、何かを飲ませたほうがいいのかは、飲み込んだものによって異なります。
こんな時、どうしたらいいのかわからなくなってパニックを起こしそうになりますよね。でも落ち着いてください。
これから品目別に誤飲、誤嚥した時の応急手当について説明しますのでいざというときの参考になればと思います。

以下のものを飲み込んだ場合は吐かせずに大至急病院へ、または以下の症状が起きたときも大至急病院へ!
①意識障害がある
②けいれんをおこしている
③血を吐いた場合
④殺虫剤、灯油、ベンジン、シンナー、ガソリン、除光液など揮発性の液体、マニキュア、接着剤
⑤漂白剤、トイレ用洗剤、毛染め剤、柔軟仕上げ剤、しょうのう(しょうのうは水のみ、それ以外は水か牛乳を飲ませて)
⑥ボタン電池
⑦針、ヘアピン、押しピンなどのとがったもの
こんな時は直ちに病院へ行ってください。もしも、固形物がのどに詰まって呼吸ができなくなっている場合は、子どもを逆さにして背中を強くたたいて吐かせてください。
もしくは両手を子どもの後ろからまわして、お腹を強く押します。
ただし、⑥の針などのとがったものを詰まらせた場合は、無理やり取ろうする方が危険ですので、あごを持ち上げて気道を確保する方が先です。それから救急車を呼びましょう。

以下のものを飲み込んだ場合は、吐かせてから病院を受診します。
タバコ、タバコの入った灰皿の水、消毒薬、医療品、医薬品、酒類、ホウ酸団子、しょうのう以外の防虫剤(ナフタリン、パラジクロルベンゼンなど)、油性絵具です。

しかしながら子どもに吐いて、と言ってもそんな簡単にはけるものでは無いですよね。
そんな時は、舌の奥を指かスプーンなどを使って下の方に押して吐かせるとよいそうです。中々はけないときや液体の異物を飲み込んでしまった場合は、吐かせる前に
牛乳か水を体重1㎏当たり、10から15ml飲ませてから吐かせるようにします。体重10㎏のお子さんでしたら約100から150mlの水か牛乳が必要となります。
ただし、タバコと防虫剤は何も飲ませてはいけません。水分や油分を取ると毒物やニコチンの吸収を早める為飲んではいけないのでご注意ください。

少量の誤飲ではほとんど害の無いものもあります。
食用油、保冷剤、マッチの先、ろうそく、インク、クレヨン、鉛筆、消しゴム、墨汁、粘土、糊、石鹸、口紅、ファンデーション、クリーム、化粧水、香水、ベビーパウダー、濡れティッシュ、歯磨き粉、シャンプー、線香、花火、などです。この場合の少量というのは1gまたは、1ml未満を指します。
ほんの少しの量ではほぼ無害ということですが、特に顔色や機嫌良し悪し、食欲、吐き気があるかないか、発熱などを中心に見ていきましょう。しばらく様子を見て心配な場合は早めに医療機関に受診したほうが無難です。

ティッシュについてですが、赤ちゃんってよくティッシュをシュッシュと出したりしますよね。
赤ちゃんが食べないか注意してくださいね。ティッシュは水で溶けにくく、のどに詰まらせることがたまにあるんだそうです。

ほんの少し目を離したすきに起こる誤飲や誤嚥。どうしたらいいかわからない、応急処置をどうすればいいのかわからない、夜中に起きたなど困ったことがあれば電話相談窓口に電話することもできます。中毒110番という相談窓口があります。

  • 大阪中毒110番(365日 24時間対応)
    (情報提供料:無料)
  • つくば中毒110番(365日 9時~21時対応)
    (情報提供料:無料)
  • たばこ誤飲事故専用電話(365日 24時間対応、自動音声応答による情報提供)
    (情報提供料:無料) 

通話料のみ相談者の負担となります。ただ、異物(急性中毒を起こすようなものでは無く、物理的障害が問題となるもの)については受け付けていないそうなので、ご注意下さい。あくまで化学物質などでおこる急性中毒に対しての受付となります。

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