激しい腹痛になった際の応急手当

激しい腹痛には様々な原因があり、今まで感じたことのない激痛、いわゆる七転八倒の苦しみ方、大量の冷や汗や呼吸が荒く乱れている場合には、すぐに119番通報し救急搬送を依頼しなければなりません。
体を丸めて小さく唸る場合や時折痛みが出ているものの顔色が良く呼吸も正常な場合には、容体に応じて救急車を呼ぶか医療機関に連れて行く必要があります。
激しい腹痛には、胃・十二指腸潰瘍、急性腹膜炎、膵炎、虫垂炎、胆石症、腸閉塞、子宮外妊娠などの他、腹部大動脈瘤破裂や心筋梗塞等深刻な原因が考えられます。

お腹が固くなり、エビのように体を曲げて痛がる場合には虫垂炎の悪化や、胃や十二指腸潰瘍で穴が開いている場合が危険があります。
胆石痛や急性膵炎は、冷や汗で体中がびっしょりとなる激痛が特徴的です。

激しい腹痛の際の基本的な応急処置は、まず衣類を緩め、頭の下に座布団や低い枕を当て、布団などにあおむけで静かに寝かせます。
ひざ下に座布団などを丸めて入れひざを曲げて立てるようにし、腹部が緊張しない姿勢を摂るようにします。
ひざを曲げると痛みが和らぐ場合があるからです。
しかし、患部や症状によって一概にこの姿勢が良いとは限らないため、救急連絡をして指示をあおぎます。

応急処置をして行ったん症状が治まっても、短時間で再発したり、発熱や嘔吐、冷や汗、意識状態が悪くなるなど全身症状が伴う場合には救急搬送が必要となります。
既に119番通報をしている場合は、救急通信員の指示に従い救急員が到着するまで可能な限り応急処置の対応をします。

激しい腹痛を伴う下痢の症状のほかに、血便や嘔吐等の症状がみられるような時場合には、すぐに119番連絡が必要です。
下痢を伴う腹痛の場合、痛みを感じる腹部を温めて痛みが軽減することもありますが、激しい腹痛時には、虫垂炎や腹膜炎の可能性が疑われます。
患部を温めたことにより症状が悪化してしまう事もあるため、安易に判断せず応急処置は救急連絡後の指示に従うようにします。

下痢止めの薬は薬局で手軽に購入でき、置き薬として家庭や学校で所持していることが多い物ですが、はっきりとした原因がわからない場合には、すぐに飲ませない方が良いこともあります。
食中毒が原因であれば、体内の毒素を排出する体の反応をとめてしまう事になり、医療機関に搬送後に即手術が必要となる時は水分や医薬品を与えていない方が良いためです。

激しい腹痛とともに吐き気が見られる場合には、洗面器など吐しゃ物を受ける容器を枕元に準備します。
嘔吐した物が器官に詰まらないよう、体と頭を横向きの姿勢にします。

意識が混濁した状態で吐いた場合、吐しゃ物は、口だけではなく鼻の穴も詰まらせます。
呼吸気道の確保として、喉や口だけでなく鼻の穴も吐しゃ物を詰まらせないように注意を払います。
吐き気や嘔吐、下痢などは、消化器系の病気、発熱や悪寒があれば、感染症の疑いがあります。

夜間や休日に体力のない子供が急な腹痛を起こした場合には、明らかな激痛の場合救急へ連絡が必須ですが、迷うような症状の時には、全国共通の相談窓口があります。
「#8000」で、小児医や看護師が対応してくれます。

個人的な感想で恐縮ですが、胆石症で、壮絶な激痛を何度も味わったことがあります。
そのうち2度目は胆嚢炎でしたので、手術には至りませんでしたが、大変でした。
最初の病院では、胃潰瘍や子宮の病気を疑われ、胃の検査で終わっています。

私の胆石痛の場合、応急処置のこのあおむけで、腹部が上向きになる姿勢は完全にアウトの激痛姿勢であり、うつ伏せ・やや左側浮きという微妙な姿勢でのみ、胆汁の流れが良くなって収まるという感じでした。
症状により応急処置の対応は様々で、難しいと思わざるを得ません。

身内の腹部ガスで救急搬送の際は、大動脈瘤破裂を疑われました。
症状が良く似ているのだそうです。
このように、突然の激しい腹痛には、専門医による精密検査が必須です。

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