関東大震災がいつ起きてもおかしくはないと言われ続けて、もう何年たっているでしょうか?
関東大震災が起きたのは、1923年(大正12年)9月1日です。
今年2018年で、95年経つということですよね。
関東大震災の記憶が、実体験として残っている方は、もうほとんどいらっしゃらないということですよね。
今年は来るかも?!と毎年のように話題になりますが、ホントのところはどうなのでしょうか?
阪神淡路大震災【1995年(平成7年)1月17日発生】や、東日本大震災【2011年(平成23年)3月11日発生】などの
巨大地震を目の当たりにしてきた私たちですが、今後近い将来に、首都圏を襲うかもしれない
関東大震災に対して、本気で備えるべき時が来ているのでしょうか?
関東大震災とは、どんな災害だったのでしょうか?
関東大震災が起きたのは、今から約95年前の1923年(大正12年)9月1日11時58分頃のことでした。
そのころの日本は、どのような暮らしをしていたのか見てみると…。
いわゆる「大正デモクラシー」真っ只中の時代で、藩閥政治をなくし、
憲法にもとづいて正しく政治がおこなわれように主張する護憲運動が起きていました。
また、安定した働きやすい仕事が継続できるように求めた、労働者の運動も盛んになり、
1920年には、労働者の集会(メーデー)が初めて行われました。
そんな時代に起きたマグニチュード7.9の大地震。
時刻はちょうどお昼時、その日は土曜日でした。
関東の広い範囲で建物が倒壊し、火災が発生しました。
死者は約10万5400人。全壊家屋、約29万4000戸。
お昼の支度をしていたまさにその時を襲った大きな揺れは、市街地での火災を
延焼させました。南風が吹いていて、火災旋風も巻き起こりました。
火災による死者が全体の9割以上にのぼりました。
各地で土砂崩れも発生し、多くの犠牲者が出ました。
地殻変動により、大きく隆起したり、沈降したりした場所もありました。
関東地方は北米プレート(大陸プレート)の上にあって、相模湾南東の
相模トラフ(海溝)でフィリピン海プレートとぶつかり合っています。
この二つのプレートのずれにより、徐々に亀裂が入り地震が起きると考えられます。
関東大震災では、フィリピン海プレートの跳ね返りにより津波も発生しました。
このような恐ろしい地震は、つぎにいつ起こるのでしょうか?
相模トラフは、ほぼ200年に一度、ひずみを解消するように大規模な地震を
引き起こすと言われています。
しかし、さまざまな学者や、民間の研究機関などが、いろいろな説を唱えています。
少なくとも500年は起きないだろうという説もあれば、2500年周期説もあるのです。
その一方で、関東大震災は70年周期で起きるという説もあり、それによれば
もうとっくに70年以上経過しているので、明日起こっても不思議ではないというのです。
地震はいつも、全く同じメカニズムで発生しているわけではないようで、
そのときどきのいろんな要素が複雑に絡まりあって起きているので、
一つのメカニズムだけを参考にして分かるものではないらしいのです。
では私たちは、どういう心づもりで大地震に備えたら良いのでしょうか?
地震に対する研究は、いつ・どんな規模で・どのような揺れが来るのかは
予想の範囲であって、まだまだ天気予報のようにはいかないのが現実のようです。
でも、私たちは様々な災害の状況をテレビや新聞・インターネットやSNSの普及によって
知ることが出来ます。世界の遠く離れた地域で起きた地震のニュースも知っています。
そんな私たちは、大地震によって起こるかもしれない災害を予測することが出来るのです。
阪神・淡路大震災では、ビルや高速道路が倒れて、大きな火災も起きたとか、
東日本大震災では、地震のすぐ後に大津波に襲われたという情報を持っています。
それらの情報や体験を無駄にせず、これから起きるかもしれない災害に備えることが
出来るはずです。ただ毎日、なんとなく生きるのではなく、一度しかない今日を大切に、
大事な人との時間を大切に、そしてかけがえのない平凡な日常を大切にして
生きていくことが大事だと思うのです。
もしもの時のことを話し合ったり、明日やろうと後回しにしていることを
今できるときにやっておくとか、ほんの些細なことがきっと、その時が来たときに
後悔しない生き方なのではないかと思います。