地震によるテレビ転倒の危険性
最近のテレビは薄型になり、昔のブラウン管テレビと比較して軽くなったので、地震が来て倒れてしまっても大怪我することは無いだろうと思う方もいるかもしれません。
ですが、現在の薄型テレビは倒れやすく、軽さのため飛び出してくることもあり何も対策をしていないのはとても危険です。
ブラウン管テレビよりも軽いとは言え、位置によっては頭部を直撃してしまえば、大きな怪我につながってしまうのです。
テレビを固定していなかった場合、地震で揺れた際にテレビが激しく動き、落下する可能性が高いです。
テレビが落ちている下に布団を敷いていて、そこに人間が寝ていたとしたら衝撃を受けるでしょう。
また、小さい子がいるとテレビが落ちてきた時の衝撃は一層大きくなります。
薄型で軽いテレビであったとしても、地震によって落下したり飛んできたりする危険性はむしろ大きくなるので、怪我のリスクを高めてしまいます。
粘着マットの正しい貼り方、剥がし方
地震の揺れによってテレビの落下を防ぐために「粘着マット」が売られています。
貼り付けるだけでなので、手軽に出来る落下防止グッズとなります。
工具不要で家具や壁に穴を開けなくても良いので賃貸住宅やマンション、アパートでも安心して使えるのが魅力ですが、貼り付け方を間違えてしまうと耐震効果を十分に発揮できません。
効果を発揮させる貼り方は、4つの角にシンメトリーに、つまり左右対称になるように貼ります。
残りの部分も等間隔にシンメトリーになるように均等に貼っていきます。
テレビによっては台座が四角形になっていないものもあります。
そういったテレビの場合は一番沈み込む部分から順に粘着マットを貼っていきます。
テレビには大きさがありインチ数が大きいほど重たくなり、重心が上になります。
大きなテレビであればあるほど台座に大きな力が加わりやすいので粘着マットの貼り付け方が甘いと倒れてしまうこともある点に注意し、左右対称になるようにしっかりと貼っていくのが耐震効果を発揮させるポイントです。
また、粘着マットは貼ってから時間が経つと剥がすのが大変です。
そんな粘着マットを剥がすのに役立つのが使わなくなったカードです。
小さめの容器に水を入れ、カードを浸して濡らします。
濡らしたカードを設置面の間に差し込んで少しずつ、慎重に剥がしていきます。
剥がれてきたら隙間に下敷きや厚紙を挟んでおきます。
カード類が曲がってしまって上手く差し込めない場合は、先端を斜めにカットしてあるヘラを使うと剥がしやすくなります。
ワイヤーは前方の転倒防止に強いが、後方への転倒には注意
地震によるテレビの転倒防止にワイヤーを使っている人もいますが、ワイヤーの特性を知っておく必要があります。
ワイヤーをテレビの後方につけることで倒れてくるのを防止してくれるのがワイヤーの利点です。
ですが、ワイヤーは前方の転倒防止効果はありますが、後方に転倒する場合は防ぐことができない特性があることです。
ワイヤーは前方に倒れかかるリスクを減らすことができますが、テレビの設置状況によっては後ろに倒れてしまい、液晶パネルが破損するといった被害が出ることもあります。
テレビの前方にも同じようにワイヤーをつければ良いのではと思いますが、見た目に良くないし観ている時に邪魔になってしまいます。
そこで、前方と後方の転倒を防ぐためにステータイプの転倒防止グッズをおススメします。
ステータイプもワイヤーと同様にテレビの裏側につけて固定するものですが、伸縮性に優れているので、ワイヤーと比較してたるみが起こりにくく、後ろに揺れに対しても対応してくれます。
テレビを固定するだけでなく、テレビ台も固定しよう
地震によるテレビの転倒を防止するワイヤーやマットなどでテレビを固定してあるから安心と思う方もいますが、テレビだけでなく、テレビ台も固定する必要があります。
地震でも揺れが大きくなるとテレビ台が壊れて、テレビが倒れてくる危険性もあるので、テレビを固定しただけで安心せず、テレビ台も固定することがより転倒防止効果に役立ちます。
テレビは重心が高いのでテレビをテレビ台に固定しただけでは台ごと転倒することがあるので、テレビ台にも転倒防止対策を行う必要があるのです。
テレビ台にはキャスターが付いてるものが多いですが、キャスターを固定するキットを付けておいて、動かないようにしてから、ベルトを使ったり、フックに丈夫な紐をくくりつけ、クリップを使って壁や柱に固定することでテレビ台ごとの転倒防止効果が期待できます。
壁掛けテレビも地震対策になる
テレビの転倒リスクを無くすには「壁掛けテレビ」が有効です。
台も不要で、壁につけることで地震の揺れで台ごとテレビが落ちたり、テレビが落下するのを防止してくれます。
壁に固定してしまえば、地震対策グッズを使わなくても、テレビが倒れることがないので、特に小さな子供がいる家庭に安心です。
壁掛けテレビは最初に壁に穴を開けて、器具や道具を使って作業する手間がありますが、地震でテレビが倒れてしまうかもと心配しなくても良く、壁掛けテレビは震度6強相当の揺れに対しても落下しないとも言われているので、十分な地震対策になると言えます。
壁掛けテレビは壁に金具を固定して、それにテレビを固定する方法で取り付けるので、壁自体が崩れてしまうような巨大地震でなければ大丈夫であり、倒れて怪我をするリスクを減らせるので、壁掛けテレビを取り入れる価値はあると言えます。
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