地震による本棚転倒の危険性
こんなに大きな本棚、まさか倒れるはずがない。
そのように思われていませんか?
実は、過去の震災で大怪我をなさったり、お亡くなりになられた方は、家具の転倒が原因で逃げるのに手間取ったり、逃げ遅れられたりされたケースも多いのです。
例えば、家具の転倒により出入口が塞がれて、脱出に手間取ったケース。
また、家具の転倒により、身体が下敷きとなって脱け出せなかったケースなど。
日常生活で家具が倒れたのなら、家族で力を合わせて起こそうか、業者に頼んでみようかと対処するのにも落ち着いて考えられるでしょう。
しかし、緊急時はどうされますか?
家具の転倒で部屋の出入り口が塞がれて、携帯電話すら手にできないかも知れません。または、下敷きとなって身動きすらできないかも知れません。
ですから、こういった状況をなるべく回避するためにも、事前に備えておきましょう。
転倒防止突っ張り機能付きのススメ
地震が起きたとき。本棚が倒れる原因の一つとして、本棚と天井との間に隙間があるからだと想像するのは容易ですよね。
ですが、そんなとき、本棚が倒れてこないよう、家にある有り合わせで隙間を埋めるのは容易でありません。
そこでオススメなのが、転倒防止突っ張り機能付きの本棚です。
転倒防止突っ張り機能とは、本棚と部屋の天井との間にある隙間を固定することにより、倒れるのを防ぐものです。
例えば、本棚の倒れ方として、まずは前のめりに倒れてくることを想像されると思います。
それが、本棚と天井との隙間を互いに突っ張らせる関係にしたらどうでしょう?倒れづらいですよね。
それに、地震の揺れには、縦揺れと横揺れとがあるのをご存知かと思います。
揺れ方によっては、家具は前のめりに倒れるだけでなく、まるでジャンプするかのような動きもすると言われています。
そういった事からも、転倒防止突っ張り機能付きの本棚で、本棚と天井との隙間を突っ張らせて固定すると安心です!
上下分割は危険、一体型のススメ
本棚の種類にも、一つの箱のように一体型タイプのものと、元は上段と下段とに分かれているセパレートタイプとがあります。
上下段に分かれているタイプは、上に積み上げたり、横に積み上げたりと、自分の使い方に合わせてアレンジできます。
また、室内家具の配置換えをしたい時も、分割して移動させることが可能なことを考えると、その作業の負担も少ないでしょう。状況に合わせて分解できるのは便利ですね。
しかし、地震が起きた際、その便利だった点が困ることに替わる場合もあるのです。
例えば、地震で激しく揺れたとき。上下分割のタイプですと、その分かれ目からズレてくる場合があります。もしも、上段だけ落下してきたら危ないですよね。
しかし、一体型タイプは一つの箱型です。どんな本棚でも倒壊の危険はありますが、少なくとも分割した物が上から落ちてきたなんて心配はしなくて済むでしょう。そういった面で一体型はオススメです。
重心を低くする、末広がり型のススメ
本棚にも、様々な種類が売られていますよね。一般的によくあるタイプから、スリムなタイプ、さらに下段が末広がりになっているタイプもあるのです。
普通の本棚ですと、各段の奥行は統一されています。
スリムなタイプも、その奥行は統一されていて、こちらは浅いものとなっています。
その浅ささゆえ、ディスプレイ向きの本棚でもあります。大きな本を収納したい場合など、板を立てかけるように、本の表紙を前面にして立てかけるのが主流です。
そんな中、末広がり型は下に行けば行くほど奥行が深くなっています。ですから、収納の傾向として、大きな本は下段寄りに、小さな本は上段寄りにとなります。
そのことで、自然と重心が下のほうへと集まります。
重心が低いところにあると安定しますので、ちょっとした地震の揺れのときも不安は少ないです。
末広がり型には、背丈の高いものから低いものまで売られています。ですから、本をたくさん所有していて、背丈が高めの本棚をお探しなら、その中でも末広がり型がオススメですよ!
背の低い本棚のススメ
背の低い本棚だとインテリア的に圧迫感を感じない。部屋の模様替えも、気軽に自分で動かせそう。
それに比べて、背の高い本棚だと一苦労しそう。
低い本棚を選ばれる理由として、まずはそういったメリット・デメリットを考えている方もいらっしゃるかと思います。
しかし、それよりも大きな利点として、地震の時には被害が小さく済むというメリットもあるのです。
例えば、背の高い本棚が自分に向かって倒れてきたとき。その大きさから、場合によっては全身が挟まれて身動きが取れなくなることもありえます。
また、本棚が倒れて出入口を塞がれたとき。大きいので自力で起こす力がないからといって、その代わりに横にずらすのも容易ではありません。
なぜなら、めちゃくちゃになった部屋の中に横たわった背の高い本棚。そんな状況で、横にずらせるスペースさえないかも知れないからです。
その点、背の低い本棚ですと、そういった確率も下がりますよね。
また、背の低い本棚の地震対策は、背面と、そこに接している壁面とをベルトで留めるものです。ですから、本の天板には好きなように物を置くことができます。
これらのことを心配される方には、背の低い本棚が断然オススメです!