震度は各場所における揺れの大きさ
震度とは、地震が起きた時に「ある場所における揺れの大きさ」を数値として10段階で表したものです。
数値が大きいものほど、実際に感じる揺れが大きなものになり、建物や周囲の環境に影響を及ぼします。
震度の強弱は、地震が引き起こされるポイントである「震源」との距離に関係しています。
そのため、震源Aを中心とする地震が発生した時、震源に違いA市と、震源から遠い距離にあるE市では震度が異なります。
震源と震度の関係性を図として表現すると、
[震源A]
(強)A市━B市━C市━D市━E市(弱)
このような図として表すことができます。
強弱のマークは震度の大きさを示しています。
震源に近い地域ほど震度は大きくなります。
反対に、震源から遠くなるにしたがって震度は小さくなります。
ニュース番組の地震速報などで、地域によって震度の数値に差がある理由は、震源との距離にそれぞれ差があるためです。
震度の10段階
震度は、10段階のレベルに分けられています。
震度0から震度7までに分けられ、震度5から震度6にかけては、「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」と表記します。
以下は震度レベルごとの、人や周囲の環境に対する影響をまとめたものです。
震度0
基本的に、人が揺れを感じることはありません。機械によって計測されます。
震度1
屋内の静かな環境にいる人や、揺れに敏感な人は、微小な揺れを感じることがあります。
震度2
屋内で静かにしている人の大半が揺れに気がつきます。
震度3
屋内のほとんどの人が揺れを感じ、棚にある食器が音を立てることがあります。
震度4
多くの人が驚き、睡眠中の人でも目を覚ますほどの揺れです。吊り下げた電灯が揺れるため、不安に感じます。
震度5弱
恐怖を覚えるほどの揺れを感じます。本棚や食器棚の中身が飛び出たり、不安定な置物などが倒れたりする危険性があります。
震度5強
物に掴まらないと歩くことが困難になります。固定していない家具が倒れることがあります。古いブロック塀などの崩壊が起こります。
震度6弱
立っていることさえ困難になります。ガラスが割れたり、扉が動かなくなってしまったりします。
震度6強
這って移動するほかなくなります。固定していない家具のほとんどが倒れます。耐震性の低い木造の建物は傾いたりします。
震度7
移動が困難になります。家具は倒れ、時折飛んできたりします。コンクリート造の建物でも耐震性が低いと倒れます。
参考までに、2011年に発生した「東日本大震災」では、最大で震度7を記録しています。
そのほか、宮城や福島、茨城、栃木などでも震度6強が観測されました。
マグニチュードは地震の大きさ(規模)
マグニチュードは地震の規模を示す値です。
マグニチュードの表記は「マグニチュード-2」から「マグニチュード12」まで存在しています。
一般的には「M7」や「M9」のように、アルファベットで省略して表記します。
地震の規模そのものを表していることから、震度の表記とは違い、地域ごとにマグニチュードの値が変動することはありません。
また、マグニチュードが小さいからといっても、必ずしも震度も小さいとはいえません。
マグニチュードの小さい地震でも、震源と地表との距離が近い場合、大きな揺れを体感するためです。
逆に、震源を地中の奥深くとするマグニチュードの大きい地震が発生したとします。
この場合に体感する揺れは、比較的小さいものになります。
参考として、2016年に熊本県を襲った「熊本地震」は、震源の深さが比較的浅く、そのエネルギーも大きなものであったため、強烈な揺れを引き起こしたといわれています。
マグニチュードのレベル
マグニチュードの数値が1増えると、そのエネルギーは32倍も膨れ上がります。
以下は、マグニチュードの規模と事例を分類したものです。
~M0.5
非常に微小なエネルギーです。物が地面に落下したときの揺れ程度のものとされています。
M1.0~M2.5
震源で大きな爆発が起こったレベルのエネルギーです。
M3.0~M4.5
小規模な地震が発生させるエネルギーを持っています。震源が地表付近の浅い場所にあれば、揺れを体感できます。
M5.0~M6.5
中規模な引き起こすレベルのエネルギーがあります。はっきりと揺れを認識することができます
M7.0~M7.5
地表付近で発生した場合、大規模な地震を引き起こします。熊本の地震は、M7.2と観測されています。
M8.0~M8.5
非常に大きなエネルギーを持っています。1923年の関東大震災はM7.9と記録されています。
M9.0~M10
とてつもないエネルギーを持っています。2011年の東日本大震災が該当します。
M10.5~
計り知れないエネルギーを秘めています。生物の生存や地球の存亡にかかわります。