つわり、陣痛になった際の応急手当

悪心や吐き気で水分を摂ることができない場合は、妊娠悪阻と呼ばれる状態となります。嘔吐した場合は、飲んだり食べたりしたものだけではなく、胃液や胆汁などの消化液まで出してしまうことになり、体は脱水状態となり、血液濃度が濃い状態になります。また肝臓や腎臓、自律神経の乱れも起こります。急に立ち上がるとめまいやふらつきを起こし転倒する危険性がありけがのもととなりますので、ソファーや床、ベッドなどで横になり安静にしてください。また、その後食べ物を食べようとしてむせた場合は誤嚥性肺炎になる場合があります。吐き気が強い時には無理に食べないようにしましょう。症状が落ち着いたら、可能であれば水分をこまめにとるようにします。

水分が摂れない状態が続くと、尿にケトン体という物質が出ます。これは体内の代謝異常によって中毒症状が出ているサインであり、血圧が低下してきます。そのため、横になり、可能であればクッションや枕などで足を高くするようにし、心臓に血液を送るのを促してください。放置しておくと、今度は脳障害が起こってきて幻覚や幻聴、ひどい場合は意識障害を起こすことがあります。家族がいれば助けを求められますが、一人の場合は救急車を呼びましょう。入院加療が必要となります。常に携帯や連絡がとれる手段のものは衣服のポケットに入れるなどしていつでも連絡が取れるようにしておいてください。また、脳障害が起こってからでは一人の場合は特に危険です。なんだかいつもより体の状態がおかしいと感じた時点で病院に連絡するようにしてください。

不規則な陣痛が起こった後で破水する方がいます。破水した場合は、慌てずに下着にナプキンをあて病院に連絡してください。破水したということは羊水が外に流れているということになります。出産を早くしないと胎盤内の羊水が減ってくるため赤ちゃんが呼吸できずに苦しくなってしまいます。また、感染のリスクが高まったり、常位胎盤早期剥離といって胎盤が早い時期に子宮からはがれてしまう現象が起こる可能性が高まります。そのため、トイレに行ったときに尿ではなく透明な温かい水のようなものが出ていたら羊水で間違いないため、自己判断せずにかかりつけの病院に連絡して、医師や助産師などの医療スタッフの指示を仰ぐようにしてください。

陣痛が来た!と思ったらまず、陣痛と陣痛の間隔を図っていきます。間隔がバラバラなときは、前駆陣痛といって本格的な陣痛ではないので様子を見ましょう。どうしても痛い場合は、病院に連絡します。また動き回らずに横になるなどして安静にしておきましょう。急に陣痛が来て産気づいてしまったときには慌ててしまうと思いますが落ち着いて行動します。例えば車内で産気づいてしまったときには、車を走らせるのをやめて安全な場所に停車するようにします。そのまま車を走らせてしまうと、段差やブレーキなどで妊婦の体が急激に揺さぶられるとお産がさらに進んでしまう可能性があるからです。その後かかりつけがあればそこへ、もしくは119番に連絡します。

急に産気づいて赤ちゃんの頭が見えてしまっている場合や外部と連絡が取れない場合はなるべく避けたいですが、赤ちゃんを取り出す準備をしていきます。まず清潔なシーツや布をお尻に敷きます。妊婦さんは仰向けになり足を開いてください。くれぐれも無理や赤ちゃんの頭やへその緒を引っ張ったりしないようにしましょう。へその緒が万が一巻き付いているともわからないのでそのまま引っ張ってしまうと赤ちゃんを窒息させてしまう可能性があります。妊婦さんはゆっくり深く呼吸しますが、息を吐くことを意識してください。できるだけ長くゆっくり吐いていきます。赤ちゃんに酸素を送り込むようなイメージですね。赤ちゃんの肩が出てしまえばするするっと足まで出てきますので落とさないようにきをつけましょう。無事に赤ちゃんが生まれたら泣いているかどうかや皮膚が紫になっていないかを確認してください。へその緒は自分で切らずに助けが来るまで待ちましょう。赤ちゃんが冷えないようにしっかりタオルなどで温めてあげてください。

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