内海海水浴場・千鳥ケ浜海水浴場 近くの津波避難場所
内海海水浴場は愛知県知多郡南知多町に5つある海水浴場のうちの1つで、東海地方最大の規模を誇っています。
遠浅の砂浜が弓状に広がっていて、その広さはなんと2kmもあります。
砂浜の砂は非常にきめ細かい事で知られ、水もとても澄んでいます。
メインの千鳥ヶ浜は「日本の渚百選」にも選ばれており、海浜植物の群生など海水浴以外の楽しみ方が出来る事も大きな魅力の一つです。
アクセスは鉄道利用でも車利用(高速利用)でも名古屋市内から1時間程度の距離で不便さは感じません。
また、中部国際空港(セントレア)が近く、遠方からの空路利用でも便利な立地です。
駐車場は5000台分と充分な数が確保されており、ペットの同伴が可能です。
海の家、更衣室、コインロッカー、シャワー(有料)は用意されており、食事を含めて困ることは無いでしょう。
ただし、マリンスポーツ・キャンプ・バーベキューは禁止となっていますのでご注意下さい。
近くに南知多温泉郷があります。泉質はナトリウム・カルシウム塩化物強塩泉で、皮膚炎や切り傷・やけど・冷え性・婦人病に効果があります。
海で遊んで疲れた身体を温泉で休めてみてはいかがでしょうか?
8月には花火大会も開催され、部屋から見ることも出来る宿泊施設もあるようです。
様々な見どころや楽しみ方の出来る海水浴場ではないかと思います。
さて、そのような楽しみいっぱいの内海海水浴場ですが、訪れている際に万が一地震が発生した場合どのようにすれば良いでしょうか。
最も警戒しなければならないのは地震による津波の発生です。
その場合どのように行動し、どこに逃れるのが良いのか考えていきましょう。
まずはハザードマップを見ていきます。
ハザードマップとは災害予測地図とも呼ばれ、災害が発生した際の被害を予測したものを地図化しています。
自治体のホームページなどに掲載されていますので、お出かけの際の参考にして下さい。
話を内海海水浴場に戻して、南知多町のホームページに掲載されているハザードマップを見ていきます。
内海海水浴場は全域が「津波浸水想定範囲」に含まれています。
地震が発生したならばまずは落ち着いて情報を確認し、指示があるならばそれに従って避難するのが優先されるべき選択です。
しかし、指示系統が機能しなくなってしまう事も無いとは言えません。
なので皆さん地震が避難に関する情報を把握していて、行動できるというのはとても大事な事です。
これから、地震が起こり津波が発生したと想定してハザードマップを元に実際の避難をどのようにすれば良いかを考えて行きたいと思います。
ハザードマップでは一次避難所、二次避難所の切り分けがあります。
一時避難所は津波を避けるためひとまず避難を行う場所、二次避難所はその後の避難生活を送るための屋内施設のある場所となっています。
したがって、まずは一次避難所を目指して行動することになります。
海水浴場に近い一次避難所としては「西端区民会館」と「町民会館グラウンド」があげられます。
海水浴場の東側にいる場合は西端区民会館、西側にいる場合は町民会館グラウンドへ避難されるのが距離的に近いです。
注意しなければならない点として、付近の道路は決して広くはありません。
大勢の海水浴客が一気に道路へ出ると行動の自由は一気に制限されるでしょう。
避難される際は決して慌てず、押し合いになってしまう事が無いよう落ち着いて行動することを徹底しなければならないでしょう。
西端区民会館は屋根のある二次避難所としても利用される施設です。
海水浴客だけでなく近隣住民の方も大勢避難されることが想像できます。
西端区民会館が避難所となるエリアで海水浴をされる場合は西端区民会館が満員になっている事も想定しておく必要があるでしょう。
西端区民会館より東南東に「八幡社」と「高宮神社」という2つの一次避難所があります。
こちらへ避難することも考慮しておくとパニックに陥る事なくスムーズな避難が出来るかもしれません。
まとめると海水浴場の東側にいる場合はまず「西端区民会館」へ避難し、満員ならば「八幡社」「高宮神社」へ移動する。
西側にいる場合は「町民会館グラウンド」へ避難するのが良いと言えます。
日間賀島ビーチ・日間賀島サンセットビーチ 近くの津波避難場所
日間賀島は愛知県知多郡南知多町に属する三河湾に浮かぶ離島で、島の全域が三河湾国定公園に含まれています。
周囲を豊かな漁場に囲まれて海の幸に恵まれた島で、夏はタコ、冬はフグが名物であり、「タコの島」「フグの島」として観光客向けに盛んにアピールが行われています。
特に夏になると、多くの海水浴客が島を訪れ、日間賀島ビーチ・日間賀島サンセットビーチというそれぞれ島の東西に位置する二つの海水浴場に集います。
日間賀島の東側にある日間賀島ビーチには明け方に朝日が射し込み、反対側の西側にある日間賀島サンセットビーチでは日没時に美しい夕日を眺めることができます。
離島ですので交通アクセスは船を使わなければなりませんが、対岸とを10~20分で結ぶ高速船が就航していますし、名古屋市から近いので、離島ならではのプライベートビーチ感覚を楽しもうと、毎年多くの家族連れやカップルが島を訪れています。
また、弘法大師ゆかりの知多四国八十八ヶ所の三十七番札所である大光院があったり、近年ではテレビドラマ化やテレビアニメ化が行われた森博嗣氏のミステリー小説『全てがFになる』の舞台ともなっており、観光スポットとしても見逃せない場所となっています。
この日間賀島ビーチ・日間賀島サンセットビーチで地震に遭遇した場合、津波が来る前にどこへ逃げればよいか、ハザードマップを見ながら考えてみました。
愛知県の沿岸部では歴代の南海トラフ地震による津波に何度も襲われている他、三河地方で壊滅的な被害を引き起こした1945年の三河地震でも三河湾内で小規模な津波が記録されています。
南知多町の津波避難計画は南海トラフ地震による津波を想定しており、平成26年5月に愛知県が公表した「愛知県東海地震・東南海地震・南海地震等被害予測調査結果」における津波浸水想定(理論上最大想定モデル)に基づいています。
それによると、町内の津波浸水開始時間は、地震発生後から32分後と設定されています。
同町が作成した日間賀島の津波避難防災マップでは、海抜6メートル未満の場所が色分けで表示されており、日間賀島ビーチと日間賀島サンセットビーチを含む島の沿岸部の大半が、この区域に含まれています。
一方で、島の半分以上の面積を占める内陸部には、海抜6メートル以上の場所が広がっており、3ヶ所の一次避難場所もこの区域内において指定されています。
日間賀島ビーチか日間賀島サンセットビーチで地震に遭遇し、近くの津波避難場所に向かう場合、これらの一次避難場所を目指すことになります。
日間賀島ビーチに一番近い一次避難場所は標高26.0mの日間賀保育所です。
3ヶ所の一次避難場所の中で最も標高が高く、ここに来られれば安心でしょう。
Googleマップで日間賀島ビーチから日間賀保育所へのルートを確認すると、距離は約400メートルでそれほど遠くありませんが、途中住宅地の中の狭い道を通っていくことになります。
海水浴シーズン中に、大勢の観光客が一斉に避難しようとした場合、道がかなり混雑してしまい、ゆっくりとしか前へ進めなくなる可能性があります。
一方、日間賀島サンセットビーチに一番近い一次避難場所は日間賀区民会館(西老人憩の家)です。
Googleマップで日間賀島サンセットビーチと日間賀区民会館へのルートを確認すると、距離は200メートルほどとかなり近いのですが、標高は9.3mと、日間賀保育所と比べると半分以下の高さしかありません。
避難場所の高さが不安な場合、島の中央に位置する標高22.6mの日間賀中学校へ向かうとよいでしょう。
海水浴場ではライフセーバーや、地元の町役場の関係者がいて、避難行動について指示があるかも知れません。その場合、指示に従って落ち着いて冷静に行動しましょう。
パニックとなった場合、思わぬ二次災害を呼ぶ危険性もあります。
日間賀島で地震に見舞われ、津波の危険性を感じた場合、まずは三ヶ所の一次避難場所が定められているということを、頭の片隅に入れておいてください。