余震はいつまで続くのか、余震の期間は本震の規模によって変わる

震度7に耐えた本棚

余震とは大きな地震(本震)が発生した後、近くの地域で引き続いて多数発生する地震のことを指しています。
大規模な地震の後は余震を伴うことが多く、引き続いての注意と警戒が必要です。
余震で最も怖いのは揺れによる地盤や建物の崩壊です。
地震が発生した後は地盤が弱っていたり建物に大きなダメージが残っていることが多く、本震で倒壊せずにこらえていたものの、引き続き起こった数回の余震で崩れてしまう、というケースもありて、救助作業中のスタッフや震災の倒壊を逃れて自宅に避難していた方が巻き添えになることもあります。
また余震であったとしても発生する場所によっては津波を伴うこともあります。
実際、東日本大震災では、余震によって発生した津波が何度も街を襲っています。

余震はどのようなメカニズムで発生するのでしょうか?
大きな地震では一度の本震で断層がすべて動ききってしまうわけではなく、断層の端や部分によっては少し引っかかって残ってしまった部分があり、かろうじてそのまま残っている状態の箇所があります。すると今度はそこにエネルギーが集中し、次々と連鎖的に他の断層にも力が加わるために発生すると言われています。
余震の規模は本震よりも小さいことがほとんどですが、本震と同程度の余震も発生することも珍しくはありません。
ただ一般的には最も規模の大きな余震であったとしても本震よりマグニチュード1程度小さい、と言われていますが、例えばマグニチュード8クラスの本震の余震はマグニチュード7クラス、ということになりますから十分に激甚災害に匹敵します。
なおこの余震の中で最大規模のものを「最大余震」と呼んでいます。

余震による被害は物理的なものだけではありません。
一日に何度も、しかも長期間続く余震は人間に大きなストレスを与えます。
少し揺れるたびに本震の恐怖を思い出しますし、もしかしたらまた本震規模の大きな地震が来たら・・・、などと考えるのは相当なストレスです。
地震は終わってみないとその規模がわからないため、揺れ始めが小さかったとしても大変な恐怖です。
そして人間は地震の揺れに慣れることは基本的にはありません。
本震に続いて頻発する余震のせいで寝ること自体が怖くなり不眠症になってしまったり、地震酔いになやまされるケースも少なくないのです。
本震によるストレスも相当なものですが、実は長く続く余震のストレスの方が大きいとも言われています。

余震はどのくらいの期間続くのでしょうか?
余震の続く期間は地震の規模や発生場所によっても異なるため一概に期間を示すことは難しいですが、一般的には本震が発生してから1週間程度、
特に最初の2、3日は本震クラスの大きな揺れに備える必要があるでしょう。
その後だんだん回数は減っていきますが、それでも忘れたときに時々大きな余震が発生することがあるので注意が必要です。
本震の発生から1~2か月程度は気象庁から発表される情報に注意し、警戒を続けます。
余震が完全になくなるまでには年~十数年の単位の時間かかかることもあります。
例えば阪神淡路大震災の余震活動は今でも続いており、数か月に一度余震と思われる小さな地震が発生しています。

余震に対する対策を幾つか紹介します。
まずは地震で傾いた家屋やブロック塀などにはむやみに近寄らないことです。
地盤が弱っていたり、建物の基礎が破損している場合、本当に小さな揺れであってもそれがとどめとなり崩れ落ちることがあります。
幸い自宅が地震による倒壊や大きなダメージを免れたとしても、家具などの上の高い所にあって落ちずに残っているものがないかチェックしましょう。
また固定されてない家具や電化製品がある場合、できるだけ固定するようにします。
一度固定したものであっても本震の影響で固定が外れていることもありますから、もう一度確認するのがよいでしょう。
大きな余震が発生したらすぐに逃げることが出来るように対策を取っておきます。

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