地震大国、日本。ここのところ毎年大きな地震が起きて人々を震撼させています。2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震は多くの被害を出し、今も避難生活を送っている方や地道な復興活動が行われています。2018年に入ってからは、大阪北部を震源とする大きな地震が発生し、震度6弱を観測。数人の尊い命が失われました。日本中どこでも発生してもおかしくない巨大地震ですが、日常生活に大きな支障を及ぼさない小さな地震も各地で発生しています。今回は日本全国、47都道府県で地震が多いところ、少ないところをまとめました。日本に住む以上、地震との闘いは避けられるものではありませんが、日本の中で最も地震の少ない県はどこなのでしょうか。
日本で地震が最も少ない都道府県は四国地方の香川県になります。気象庁のデータベースによりますと2004年5月26日?2014年3月13日にかけて集計した地震の回数が47都道府県で最も少なかったのが香川県でした。データ取得期間中の地震の合計回数138回です。震度別に見ていくと震度1~2のごく小さな揺れが124回、震度3~4の多くの人が体で感じることができる揺れが13回、かなり激しく揺れ、多くの人が恐怖を感じる震度5弱~5強の揺れが1回発生しています。震度6弱~7といった災害レベルの地震は、約10年間のうちに1度も発生しなかったことになります。期間中に東日本震災も発生していますから、この少なさはかなり恵まれているでしょう。
つづいて、残念ながら日本で地震が最も多い県となってしまったのが、東日本大震災の被災地でもある福島県です。先ほどの香川県と同じ期間中に観測された地震の回数は6540回と香川県とは天と地の差です。震度別に見ていくと震度1~2が5736回、震度3~4が768回、5弱~5強が33回、道路にひび割れが起きたり、耐震性の低い建物が倒壊するとされる6弱?6強が3回発生しています。震度7は発生していませんが、災害レベルの大きな地震が3度も発生していることを考えると、地震への備えは日々しておくことが必要と考えられるでしょう。また福島県は東日本大震災でも津波の被害を受けており、海で地震が発生した際には津波にも警戒しなければなりません。
次は地震が多い県と少ない県のトップ10をランキング形式で並べてみます。県名の隣の数字が地震の発生回数です。
地震の多い県トップ10(多い順)
- 福島県6540回
- 茨城県5675回
- 宮城県5652回
- 岩手県4748回
- 栃木県2992回
- 千葉県2970回
- 新潟県2691回
- 東京都2249回
- 北海道2081回
- 青森県1962回
地震の少ない県トップ10(少ない順)
- 香川県138回
- 鳥取県160回
- 岡山県164回
- 佐賀県194回
- 山口県204回
- 富山県210回
- 徳島県215回
- 三重県218回
- 愛媛県234回
島根県234回 - 福井県242回
地震が多い県は北海道、東北、関東地方がほとんどを占めています。地震の少ない県は中国、四国地方が多い印象です。
ランキング形式で地震が多い県と少ない県をまとめましたが、同じ日本列島でもこれだけ開きがあるのは少々驚きですね。しかし、地震の少ない県でよかったと安心してしまってはいけません。熊本地震の発生した熊本県は25位、大阪府北部地震の発生した大阪府は34位と中~低ランクの地震の発生回数でしたが、熊本では震度7、大阪では震度6弱といった大きな地震に襲われ、被害が出ています。ランキング上では低くても、いつ災害レベルの巨大地震が発生するとも限りません。日本に住んでいる以上、巨大地震はいつでもどこでも発生するということを念頭において生活することが必要でしょう。いつ地震が起こっても自分や家族の命を守れるような緊張感が必要です。