地震に強い食器棚の選び方

地震による食器棚転倒の危険性

地震大国の日本ではいつどこで大きな地震が起きても不思議ではありません。
そんな時、食器棚のような積み重ねてある家具の場合、上部が跳ねて落下したり、床を四方八方へ動き回る危険性があります。また、家自体の揺れ方や家具それぞれの揺れ方、また家具を置いてある床材の種類などによっても動き方が変わってきます。
床が畳みのようなやわらかいものであった場合、より倒れる危険性は高くなります。
最近では、タワーマンションのような高層の建物も増え、「長周期地震動」による被害の増大も懸念されています。
長周期地震動は通常の揺れよりもゆっくりとしているものの、長時間にわたって大きく揺れる地震動のことで、高層建築物の最上部では最大で数メートルもの揺れになるとされています。
このような揺れでは、100kg程度の重量物でも数メートル動いたり、転倒の危険性があります。
このため、超高層ビルにおいては、国土交通省が長周期地震対策を義務付ける方針といわれていますが、日ごろからできる対策をおこたらず、地震が起こったときに食器棚のような大きなものが倒れるとどのようなことが起こるのか想定しておかなければなりません。

突っ張り棒、上置き、フィラーで転倒防止

まず、食器棚の転倒防止対策としては、上置きやフィラーを活用したり、突っ張り棒などで固定する方法があります。
上置きは食器棚のさらに上に乗せる扉付きの棚ですが、棚が追加されるので、食器棚の収納力をあげることができます。
一方、フィラーとは上置きと同じように食器棚の上に設置するもので、上置きのようにものを収納することはできません。単に、天井とのすき間を埋めて見た目をすっきりとさせるものです。
ただし、どちらも天井との隙間をなくすことでこれら自体に転倒防止の効果があったり、メーカーによっては天井で固定するための金具が付属していることもあります。また、天井とのすき間が狭くなることで、そこに突っ張り棒を設置すると、より効果をあげることもできます。

開き扉より引き戸が安全

かつて、食器棚は引き戸が主流でしたが、洋風のデザインが主流になると、開き戸が主流となりました。
地震対策として、食器棚が倒れてしまうような大きな揺れに関しては、食器棚自体をどのように固定するかが問題となってきますが、食器棚から食器が飛び出すのを防ぐという点では引き戸のほうが有効です。引き戸は地震の揺れによって開くことは少ないですが、開き戸の場合簡単に開いてしまうからです。
このため、最近では再び引き戸の食器棚が見直されつつあり、デザイン的にもおしゃれなものが増えてきつつあります。
また、地震対策以外の部分でも、引き戸の食器棚は開き戸のように扉が手前に開かないのでスペースが限られていても食器の出し入れが可能です。

開き扉でも安心な耐震ラッチ機能

開き戸の食器棚でも地震の際に食器が飛び出すのを防ぐには、耐震ラッチ機能付きのものを選ぶと安心です。
耐震ラッチとは、食器棚の扉が地震の揺れによって開かないようにする金具のことをいいます。地震の揺れによって扉が開くと、食器などが飛び出してしまいますが、耐震ラッチを設置していれば一定以上の震度になった場合、自動的にストッパーがかかる構造になっていたり、常時ロックされていていたりして、地震によって扉が開き、食器などがが落下するのを防ぎます。また自動的にストッパーがかかる構造のものでは、揺れが収まるとロックは自動的に解除されるようになっているものもあります。
このため、落下すると食器などが割れやすい食器棚の高い部分に取り付けると有効です。

ガラスにするなら飛散防止加工を

地震の際、食器棚のガラスは食器などが外に飛び出そうとして割れる危険性があります。飛散したガラスは、直接体を傷つけるリスク以外にも、非難時に踏むなどして怪我をする二次被害の恐れもあります。このため、飛散防止加工が施されたガラスが使用されている食器棚がおすすめです。
ガラスは割れると鋭利な形状になり非常に危険です。一般的なガラスはもとより3~5倍に強度を向上させた強化ガラスでも割れた場合にはガラス片が飛散します。この点、飛散防止加工が施されたガラスの場合は破片が飛び散ることなく安心です。
また、通常のガラスでも、透明度、強度はそのままに吹き付けるだけでするだけで飛散防止効果のあるスプレーや、貼り付けることでガラスの飛散防止する、飛散防止フィルムによって対策することも可能です。

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