危険物が多いキッチンで地震が起こる恐怖
日本では昨今地震が頻発しています。地震は起こらないに越したことはありませんが、実際には起こるものと考えて備えることが重要と言えます。どこにいるときに起こっても大変ですが、キッチンは特に地震による危険が発生しやすいとされています。キッチンには棚の上に鍋やホットプレートなどが保管されていることも多く、水屋から落ちてきたお皿の破片が床に散乱することも考えられます。それらに加えて冷蔵庫や電子レンジのように倒れてくるだけでも非常に危険な機器があります。リビングなどとは異なり、机の下に身を隠すことも難しいです。調理中に地震が起こった際には火をすぐに消さないと大きな被害を生んでしまう恐れがあるなど、キッチンは地震の際に危険な部屋となります。
食器棚・冷蔵庫の転倒防止、電子レンジの落下防止
食器棚と冷蔵庫は倒れてくると大きな被害を起こしうる家具です。そのため、転倒防止が重要となります。転倒防止に使えるのはL字金具と突っ張り棒です。L字金具は家具と壁面を固定する金具です。食器棚や冷蔵庫のように壁面に沿って設置されることの多い家具に有効です。壁面自体が壊れてしまわない限り、転倒を防げる可能性が高く安全性の大幅な向上が期待できます。突っ張り棒は家具を天井で支える器具です。こちらも高い安全性を付与することが出来るため有効ですが、背の低い家具には使用できません。電子レンジには専用のストッパーが販売されています。電子レンジは20kgを超えるものも珍しくないのでストッパーによる安全対策が必要となるでしょう。
コンロの近くに燃えるものを置かない
地震の被害を拡大させてしまうものの1つに火事があります。料理を行っている最中に地震が起こった際にはすぐさま火を止める必要がありますが、料理を行っていた方が転倒してしまった場合などには火をすぐに消せない場合も考えられます。そこで万が一火を消すのがワンテンポ遅れた際にも火事にしないために、ガスコンロの周りには燃えやすいものを置かないようにしましょう。サラダ油などを置いているケースもありますが、これは地震の際に非常に危険です。キッチンぺーパーなども離れたところに置いておくことをおすすめします。日頃の利便性も重要ですが、それよりも遥かに重要なのがその家に住んでいる方の安全です。火事を起こさなければ地震の被害を縮小させることが出来ます。
重い物・割れ物を下に、吊戸棚には軽い物を
地震の際には気を付けていても物がどんどんと落下してきます。陶器のコップのような何気ないものであっても頭上に落ちてきたら大変です。そういった少しでも重みのあるもの、落ちてきた際に大きな怪我に繋がる恐れのあるものはなるべく下の方に保管するようにしましょう。割れ物も落下して割れると被害が大きくなってしまいますので、下の方の棚に入れることをおすすめします。吊戸棚に保管するものは軽いものや割れないものです。これらを満たしているものの例としてはプラスチックがあります。プラスチック製の容器などは吊戸棚に保管しても問題はありません。重い水筒などは上のほうに保管しがちですが危険なので下の方に保管するようにしましょう。
割れ物食器はプラケースに分けて収納
プラスチックは軽くて割れにくいという特徴を持っているので地震の被害を食い止めるために有用です。100円ショップなどで売っているプラスチックケースに割れやすい食器を入れておくと割れにくくなったり、割れても破片が飛び散らなくなったりするのでおすすめです。ただし、1つのプラスチックケースに大量の割れ物食器を入れると強い力がかかって蓋が開いてしまう恐れがあります。適度な量を入れるようにしましょう。プラスチックケースがあまりにも脆いものだと効果が無くなってしまうので、一定の強度を持ったプラスチックケースを用意するのがポイントです。食器を使用した後はしっかりとケースを閉める癖をつけ、万が一に備えておきましょう。