避難指示とは、避難勧告や避難命令との違いは?

震度7に耐えた本棚

日本は自然災害が多い国と言われています。確かに、日本に住んでいる人ならば、地震や台風にあった経験がない人はいないはずです。
災害が多い理由としては、日本の位置や地形、地質、気象などの自然的な条件が深く関係しており、例えば日本の世界に占める面積は0.3%程度にも関わらず、活火山の10%程は日本にあると言われているほどです。
台風、地震、津波、大雨、大雪、洪水、土砂災害、火山噴火など日本で起こる災害は多くあります。最近は特に、天災に見舞われることが多く、身近な問題となってきています。
実際、自分自身が災害にあった時に、自分や家族の身を守るためにも、ためらわずに”避難”の判断を適切な時にすることが重要になってくるので、自分には関係ないと思っているのではなく、普段から考えておくことが大切です。

台風や大雨があった時、避難するべきかどうかの判断は、経験がないとどの程度でするものなのか判断が難しく思う人も多いと思います。
そういった場合、まずは自治体より出される「避難指示」に従うようにしましょう。テレビを観ていると上段に「○○市で避難指示が発令されました」というテロップが出るのを見た経験があるはずです。テレビ以外にも、ラジオやWebサイトで確認できますし、自治体によってはサイレンや防災無線で促す場合もあります。
「避難指示」は、災害発生の危険が高まった場合に、市町村などの地元自治体がを発令しています。避難指示には段階があり、「避難指示(緊急)」「避難勧告」「避難準備・高齢者等避難開始」の3段階があります。
よく、「避難命令」という言葉を耳にしますが、この言葉は間違いで「避難命令」という言葉は存在しません。一番緊急度が高いものが「避難指示」になりますので、「避難命令が出ていないからまだ大丈夫。」と勘違いしないよう注意が必要です。

避難指示は、避難指示(緊急)>避難勧告>避難準備・高齢者等避難開始の順で危険度が異なります。
「避難準備・高齢者等避難開始」は災害発生の恐れがあり、被害が出ると予想された地域に発令されます。一般住民はいつでも避難ができるよう準備を整えておき、高齢者は避難に時間がかかる場合があるため、まだ被害が出ていないうちに避難を始める必要があります。高齢者だけでなく、乳幼児などのお子さんがいる場合や、避難が速やかに行えないと判断した場合も避難を開始するとよいでしょう。まだ「避難準備だから。」といって安心することはせず、後々悪化することも十分考えられますので、危険と感じたら一般住民も早めの判断で避難が必要です。
「避難勧告」はその地域全ての住民に対して避難を促すものです。災害により人的被害が発生する可能性が高まった場合に発令されます。勧告になりますので、安全な場所への避難を勧めるものになります。
「避難指示(緊急)」が最も危険性の高いものです。すでに被害が発生している場合や、人的被害の危険性が極めて高い場合に発令されます。まだ避難できていない人は、速やかに避難する必要があります。

避難指示が出た場合、どこへ避難すればいいでしょうか。急な災害に備えて、事前に避難場所を確認しておくことが大切です。避難場所と合わせて、避難場所へのルートも確認しておくと良いでしょう。避難場所を事前に家族と確認しておけば、外出中に災害が起こり家族がバラバラになってしまった場合でも、集合場所としても利用することもできます。
避難場所は各自治体で指定されていますので、住んでいる市町村のホームページや自治体に確認しておきましょう。また、自分の住んでいる地域がどんな災害の危険性が高くどこが危険な場所なのか国土交通省の「ハザードマップ」も確認しておくといいでしょう。それらを考慮して避難ルートを確認しておくと、尚安心です。

また、避難指示が出たからといって、慌てて避難所に向かうために外へ飛び出すのは危険です。その時の状態によっては、避難場所へ向かう方が危険な場合もあるからです。
急な災害に見舞われた際、まずは冷静になることが大切です。急な災害で混乱してしまうかもしれませんが、一旦冷静になり、適切な判断をすることが一番重要になってきます。
例えば、「避難指示(緊急)」が出たからといって、危険を顧みず避難場所へ行かなくてはいけないということではなく、外出するのが危険な状況であれば家の中で一番安全な部屋に集まるようにしたり、避難場所が遠かったり道中危険な場所があるようならば、避難指定場所ではなくても近隣でより頑丈な建物に一時避難をするなど、各自で状況を判断して行動することが大切です。
「災害は自分とは関係ない。」と心の中で決めつけるのではなく、いつでも災害に対処できるよう日頃から対策を考えておけば、いざという時も冷静に対処できるので、早め早めの判断で自分の身を守りましょう。

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